TETSUのパドックパス
京商ミニッツカップファーストシリーズGT500クラスのチャンピオンとなられた
TETSUさんのセッティング理論です。
チャンピオンのレースに対する姿勢も描かれています。
明日のチャンピオンを目指す方、レース指向の方は必見です!!!



         文章:TETSUさん
           


■1.ミニッツレーサー組み立ての注意点
●ビス(ネジ)の締め方
 ビスを締める時の最大のポイントはビスを締め込む直前に一度逆向きに回すことです。
 ミニッツによく使われているタッピングビスはネジ切りのされていない樹脂の穴に自らネジ山を立てていくように
 なっています。このため、何度も脱着をしているとネジ山が何重にも彫られることとなり最終的には馬鹿になって
 しまいます。
 これを防ぐため、まずネジを逆向きに回すのですが、ネジを軽く押し込む程度に力を加えながら逆向きに回して
 いると「カクン」といった感じで段差を感じる部分があると思います。そこが前回ネジ山を立てた入り口と言える
 部分で、そこから締め始めることでネジ山の破壊を防ぐことが出来ます。

 部品によっては「カクン」が見つかりにくいところもあります。フロントダンパーステーやサスプレートなどですが、
 これらのように複数のビスで固定する場合は最初のビスを完全に閉めこんでしまうと部品がずれて取り付け
 されてしまい、残りのネジ穴とネジを通す穴の芯がずれることが原因で起こるようです。
 こういった場合は全てのネジを「カクン」を探しつつ仮止め(最後まで締めない)してから全体を締め込むように
 します。
 (部品の取り付け時は斜めに取り付けたりしないように部品の保持に要注意です。)

 ネジ山の破壊は無理な増し締めをすることでも起こります。
 ネジが緩んでいるかどうか分からない場合は一度緩めて締めなおすほうが良いでしょう。
 (それ以上締め込めないところ以上に締めこまないことが重要です。)


●フロントサス
 フロントナックルが左右で同じくらいスルスルと動くことが重要です。
 左右での曲がり方はもちろん、アクセルを抜いた時の直進性などに影響します。
 スプリングを取り付けない状態で組み上げてチェックしますが、どうしても動きが駄目な場合はナックル側の
 サスピンが通る穴の縁(上下とも)を断面が斜めになるように少し削ると、細かなバリが残っていた場合は
 良くなることがあります。
 またノーマルのサスピンを使用する場合、軽く動かない"外れ"の個体もあるようですので、サスピンを磨くか
 他の個体に代えてみると良くなる場合もあります。この状態がある程度出来てからフッ素コートなどを施します。


●リアサスプレート
 モーターマウントがメインシャシーに対して斜めに付くと走りに色々と悪影響が出るためミニッツ(レーサー)の
 組み立てでは非常に重要なポイントです。
 取り付け後はノギスでのチェックをお勧めします。
 ノギスを持っていない場合でも人間の目は意外と正確ですので必ずチェックすべきポイントです。


●ベアリング
 クリーナー等で脱脂してオイル等を注す場合、脱脂後にクリーナーが乾燥したら即オイルを注すようにしないと
 結構簡単に錆びが発生することがあるので注意が必要です。
 寿命を気にするのであれば脱脂等は必要ありませんが、ゴミが入って動きが重たくなった場合はクリーニング
 および注油を行った方が良いと思います。
 ベアリングがロックしていると車の動きに影響が出ることがあります。

 場所によってはベアリングを入れる穴が非常にきついものがありますが、この部分をリューターや紙やすりで
 穴を僅かに大きくし、ベアリングが軽く入るようにすると駆動が軽くなります。
 削る際は全体に均等に削っていくことを心がけます。
 特にモーターマウントなどは丁寧にやらないと左右のベアリングの芯がずれてデフのシャフトが斜めに装着される
 場合があり、逆に駆動が重くなってしまうこともあるので注意が必要です。
 実際にデフを通してみて軽く回ることをチェックしながら作業すると確実です。
 また、削りすぎでベアリングが上下にガタつかないようにも注意が必要です。
 (無加工が基本の京商カップ仕様の場合は施工しないほうがいいでしょう。)



■2.自分なりのMR02カーペット路面セッティングの大まかな進め方
(以下、カッコ内はセット変更時の一度の変更量で
「おおまかに決めるとき」 / 「細かく決めるとき」 を表します)
    
(※既述部分も含め、この記事の内容は書き手が感じる傾向や原因の予想であり、路面や基本セッティング等の違
い・操縦側の感じ方の違いによっては必ずしも同じ結果を得られない、場合によっては事実と異なることもあり得ま
す。あくまで参考であるということでご了承お願いいたします※)
   
なお、コメント部分と逆の効果が欲しい場合は逆の変更を行いますが、
多くの場合で以下のような相関関係があると思います

 ・安定志向(曲がらない)⇔不安定(曲がる)
 ・ロール減少(初期から曲がる)⇔ロール増大(後半曲がる)
 ・セット変更によって 
  (コーナリングの初期でよく曲がる⇒後半曲がってこない)
  ようになる場合は、逆方向に動かすと…
  (コーナリングの後半で曲がる⇒初期が曲がらない)

 フロントタイヤを替えた時に必要以上に曲がり過ぎるようになったときなど
 それぞれに対応したセッティング変更を施します。「後半巻き込む傾向が出てきたときは初期を増やす方向へ
 セット 変更をする」などです。


●セッティング初期に変更する箇所(セット変更による影響が大きいと感じる部分)
○タイヤ
  (フロントにHG40・パーム用ラリー・HG30・HG20・旧ラジアル40/タイヤ直径1mm)
 ・旧ラジアルタイヤ40度(チーム京商ブランド)を使うときは外側の
  ショルダー部分のパターンが無い方が引っかからず走らせやすい
 ・パームラリーはパターンがないものを(情報提供:一郎さん)
 ・リアはラジアル20ワイドを基本に曲がらないときはラジアル30ワイド
 ・細かい点ですが、タイヤの直径が1mm小さいものを使って車高を0.5mm落とす、などとすることで、フロントの上
  (縮み)側ストローク量を変えずに車高ダウンが出来ます。(ナックル下にスペーサーを挟んだ場合、その分だけサ
  スストロークが規制されます。)付属の(ナックル上に入れる)スペーサーを使用する際などに。

○ボディの種類(ボディフロント・サイドステーの高さ変更1mm/)
 ・ボディ高をあげると全体に不安定・曲がる方向に
 ・ハイグリップ路面で十分に曲がるときは可能であれば2mmくらい下げることも
  (ボディサイドが路面と擦るとその形状によってはハイサイドの原因になります)
 ・フロントタイヤが干渉するときはボディとシャシー間に硬いスポンジを挟み
  ボンネット&フェンダーを持ち上げると大体のボディで解決します。
  (やりすぎるとボディマウント等が壊れるのでほどほどに。)
  (2002〜2003年度京商カップ車検対応)

○カーボンプレート(スペーサーがMM用かRM用か)
 ・硬い方が初期の曲がり向上でシケイン等が速く・限界付近でシビアに
 ・柔らかいものから始めると良いようです
 ・RM用スペーサーは初期から曲がるようになるようで、
  高グリップで狭いコース等に向いているように思います
○リア車高ダウン(0.5mm/)
 ・カーボンプレートの硬さと連動して変更します
 ・ある程度までは下げた方がギャップに強くなるようです。
 ・下げると安定方向、やりすぎると曲がらなくなるのでほどほどに。
○フロント上(縮み)側規制スペーサー(純正のもので0.5mm/)
 ・スプリング変更より影響大きいみたいです
 ・京商カップでは基本的には最短のものを(後半曲がりすぎるときは長くします)
 ・ボディが干渉するときはボディ側で対処
○ギヤ比
  ピニオン一枚でラップタイム・燃費に大きく影響します
○リアのホイルオフセット(1mm/0.5mm)
  トレッドを狭くすると曲がる方向に。ただしギャップには弱く


●セッティングをつめていく段階で変更する箇所
○フロントスプリング
 ・路面のギャップ対策時はセッティング初期で柔らかく変更
 ・コーナー後半の曲がりが欲しいときも柔らかく
  (初期がほしいときは硬く)
○フロント車高ダウン(タイヤ径との兼ね合い0.5mm/0.25mm)
 ギャップが酷いときは走行可能状態でシャシーを真横から見て水平(加速時は後ろ下がり)か
 後ろ下がり気味とするとシャシー自体にスキッド角が付きギャップにも強く、走らせやすくなるようです
 (理論的にはスキッドを付けると横グリップが向上し、縦グリップが減少します)
○ウェイト(2g/1g)
 MMでは主にリアセクションに使っています。RMではフロントにも。
○ボールデフの閉め具合(わりと緩め/)
○フロントのホイルオフセット(0.5mm/0.25mm)
 ・狭めると初期反応向上・操縦側の感覚で自然に丸く曲がれるように微調整します。
 (前後トレッドの比によって変わるようです)
 ・広げすぎはナックル破損に繋がるので最初はレディセットの標準オフセット付近から
○ピッチングスプリング(色/テンション調整スペーサー1mm)
 ・硬くすると前後の荷重移動変化量が大きくなりますが硬すぎはギャップに弱いです。
 (コーナリング初期のフロント荷重および後期のリア荷重が増加)


●あまり変更しない(していない)ところ
○ピッチングダンパーのオイル硬度(200/)
 前後の荷重移動の移動スピードに影響します。動きがシビアなときは硬くあまり弄ってないのですが200番単位
 で動かすと差がわかりやすいみたいです
 なお、「オイルを硬くスプリングを軟く」よりは「スプリング硬くオイル軟く」の方が走らせやすいと感じます。
 (標準をMM用グリーンスプリング、オイル500番くらいとして) 
○トー角
 普段は0度で弄らないです。


●その他
○ウェイト(重り)
 ウェイトの量は一箇所につき2g単位くらいで増減させると効果が分かりやすいと感じます。また、グリップの低い
 路面のほうがウェイトの影響が大きいため、そういう場合で他と同じ程度の効果を求める場合はウェイトの量を
 減らすとよいです。

 ウェイトの搭載位置に関しては、水平な台の上(x-y平面とする)に車体を置いたと仮定して(x、y)の値が同じ
 位置(真上から見て同じ位置)でも、z軸(高さ)が変わることでコーナリングの仕方を変化させることができます。
 具体的な例としてはフロントボディマウント下に2gの重りを搭載した場合は初期反応の高いコーナリングを、
 ボディマウント上ないしボディ裏側に搭載した場合は前者に比べてロールが収まりにくく、後半曲がってくる特性
 に変えることが出来ます。
 後者の例として、初期があるのに後半曲がってこないタイプのボディ(360モデナなど)などで初期を殺してでも
 後半曲げていきたい時など有効な場合があります。前後のバランスについても似たような相関傾向があるようで
 す。

 ボディ自体を動かせないウェイトの固まりと考えると、ルーフ部の高さやキャビンの位置、ガラスパーツの重量、
 オーバーハングの長さなども前述したウェイトの位置同様の影響があると言えます。例として、フロントの
 オーバーハングが大きいボディは初期が鈍く・後半曲がってくる特性が強くなるようです。また、重心位置から
 遠い部分に重いものがあるほど反応がマイルド(向き変えが遅くなる)な傾向を示すようです。

○ボディ剛性
 長時間のシンナー漬けなどで塗装を剥離したボディやフロント部分が割れたものを簡単に補修しただけのボディ
 などはボディの剛性が落ち、高速コーナーなどでボディがよれて曲がらない傾向を示す場合があります
 (特に、オーバーハングが長く、大きい開口部を持つエンツォやコルベットなど)。
 シンナー漬けの時間を減らす、割れやすいボディの場合は破損前に予め十分に補強をする、などとしたほうが
 良さそうです。

○回転部分の軽量化  
 回転部分の軽量化はそうでない部分の軽量化に比べて数倍の効果があるといわれるようです。従って単純に
 言えばギヤデフ、プラ製ホイルを使った方がいいのですが・・
 ・デフについて
 以下のような印象があります

 <ギヤデフ>:加速が良いがギャップに乗ったときなど不安定
 <ボールデフ>:加速は鈍いがギャップに強く、限界付近のコントロール性も高い。
          直線の伸びは良いかも
          グリップが高いときはギャップ走破性を除き、コントロール性の差はあまり感じない

 MR02ではノーマルモーターなど非力なモーターの場合、ある程度セッティングが決まってくればボールデフよりも
 ギヤデフの方が速い場合が多いと思います。
 Xスピードモーターの場合は選択が難しくなりますが、基本的に安定性を重視する場合はボールデフ、加速の
 良さを重視する場合はギヤデフとなると思います。判断例としては、ストップアンドゴー的になり易い、小さいRの
 コーナーが多いコースの場合はギヤデフの方が速く、逆にRが大きければボールデフでも加速に遜色が無くなり、
 トータルの安定性も含めてボールデフのほうが(レースなどにも)良い、といった感じです。
 (燃費についてコースサイズなどの影響は相対的に小さいようで、多くの場合ギヤデフの方が良い結果を示す
 ようです。)ターボアンプ付きの場合はボールデフが良いと思います。
 (以上、コースのギャップの量、そのコースの走行経験など、他の要因も考慮しつつ最終的には実走して決める
 ことになります。)
  
 ギヤデフにアンチウェアグリスを封入したものはボールデフに比べてややアンダー傾向を示しますが安定した
 挙動を得られます。それに対し、グリス等を入れないギヤデフはコーナーでボールデフと同様に良く曲がりますが
 、空転させて引っ掛かりがあるものはコーナーで巻き込む挙動などを示すこともあります。
 後者の場合、レース時などは引っ掛かりが無いものを選んで使うか、十分に使い込むか、分解して内部に
 コンパウンド(研磨剤)を詰めて十分慣らし→その後分解清掃してから使う、ようにすると良いようです。
 (情報提供:じょにぃさん)
 コンパウンド慣らしをするときは分解時にデフシャフトに大きな傷を付けないように注意が必要です。
 再組み立て時にプラパーツに傷を付けやすく、そうなってしまうと回転が重くなってしまいます。
 シャフトに傷がついてしまったときは無理に組み立てず、紙やすりなどで出来るだけ傷のみを丁寧に磨いて落とす
 と良いと思います。
 Eリングの取り外しが苦手な方にはタミヤ模型から発売されている「Eリングセッター(2mm用)」という工具の使用
 をお勧めします。

 ・アルミホイル
 回転部分の軽量化という点では逆の方向性ですが、車重の非常に軽いミニッツで安定性を上げたい場合に
 有効で、丸い円を描くコーナリングがやり易くなります。
 (鋭いラインは取りにくいが失速が少なくトータルで速い場合が多い)。
 私の場合は安定性と加速性の両方のバランスを考えてフロントにアルミ、リアにプラ製ホイル、ボールデフと
 いった仕様を基本に、より安定性を高めたい場合はリアにもアルミを装着します。なお、前後のホイルの素材が
 違うと路面の変化に対応できる範囲が狭くなるようですので、初めて走らせるコースで上手く走らないとき等は
 前後同じ素材(基本的にアルミ)にすると良くなることがあります。



■3. 乾電池を使ったレースについて
(※乾電池を使ったレースは初めてということで限られた時間でテストしてみましたが、どれも正しいかどうか結構怪
しいので特にご注意ください。効果をテストする暇もなく思いつくままにレース当日色々とやってみたことも多く、内容
によってはまったく効果がないものもあるかと思います。)


●ミニッツカップ支給電池
○電池のバラツキ
 市販の電池は結構バラツキが大きいということを聞いていたので、長丁場の決勝でハズレを使わないために
 テスターで計測しましたが、支給電池に電圧のばらつきはほとんどありませんでした。
 オフシャル側で良いものを用意されているようです。
 その中で微妙に電圧が低いもの3本くらいを練習走行用にまわしましたが、電圧高=燃費良ではないかもしれ
 ないので意味は無かったかもしれません。

○電池温度
 走行直前の電池温度が低いとタレが早い(情報提供:zealさん)ということで、温度管理を出来るだけやりました。
 まず、電池を四本ごとに分け、使い捨てカイロに包んでから外気温の変化の影響を受けにくい保温箱に入れます 
 (情報提供:SUZUさん)。ただ、途中で表面温度を測ったところ、65度にもなっていたので、(充電できるバッテリー
 の場合はあまり熱いと熱ダレすることがあることから、)実走行20〜30分前くらいから直接の加熱をやめて電池を
 車載し、シャシー裏にカイロを貼り付けた状態で保温箱にて保管、その他の準備のために保温箱から出した後
 でも走行直前までカイロを貼り付けるようにしました。走行直前の電池温度はわかりませんが、少なくとも40度
 以上はあったと思います。(カイロの貼り付け位置がずれるとモーターも強く熱してしまうので注意)

●乾電池を使った8分レース
○ギヤ比
 ピニオンが一枚違うだけでタレるスピードが結構変わるようです。事前のテストの初期段階では(テストコースは
 GET。
 通常のニッケル水素バッテリー使用時は8Tでボールデフを使っています)4分レースならベストラップも速い8T、
 8分レースなら8Tよりベストは劣るものの後半のラップの落ち込みタイミングが遅い7Tの方がトータルでの周回数
 が良い感じでした
 (何れもギヤデフ。4分までならボールデフとギヤデフのトータルの差は少ないようでした)。
 8Tで8分走りきることは可能でしたが、他車とのバトルが出来る余裕はなさそうです。
 いずれの場合でも、一度でも止まると大幅にパワーが落ちる(特にバック走行も行った場合)のでミスを絶対に
 しないように走行ラインは気持ち甘めにするようにしました。

 電池のパワーダウンについては、乾電池の電圧回復の性能に起因するように思われます。
 すなわち、負荷をかけると充電式バッテリーも乾電池も内部の電圧は急速に低下していきますが、負荷を取り除く
 と(アクセルオフにすると)前者は比較的すぐに電圧回復する一方で、後者(乾電池)はこれが遅いのではないか
 (感じとしてはNicd>NiMH>>乾電池)ということです。
 なお、真偽は定かではないのですが、モーターの場合は停止状態から全開にするときが最も大きな負荷が掛かる
 そうで、またこの時、車速に併せて適度にゆっくりアクセルを入れた場合といきなり全開に入れた場合の比較では
 前者の方の負荷が小さくなると聞いたことがあります。

○事前テスト
 人それぞれでアクセルワークが違うので一概に言えませんが、私の場合の事前のテストではアクセルを全開まで
 使う走行(通常の走らせ方)だと7Tピニオンでも終盤のパワーの落ち込みがかなり気になりました
 (なお、私は結構握り過ぎる傾向があると思います)。
 実際に8分間の毎週のラップを計測・比較しても残り2分くらいの分単位でのアベレージの落ち込みが大きく、十分
 に乾電池の特性を理解している、燃費走行が上手い人を相手とした場合、終盤まで勝負がもつれ込んだときにバト
 ルに対応できず抜かれそうです。
 このため、まずはアクセルを一度も全開にしないで8分走りきるテストをしてみました(直線区間でもアクセル開度は
 感覚で8〜9割までを上限)。結果として、アベレージラップは(状況によって)コンマ2〜4ほど落ちるものの、上記
 の場合よりも一定に近いラップタイムで11分強走れることがわかりました。トータルタイムも「全開」走行時と同じく
 らいで、終盤バトルになっても対応できそうです。
 ここでさらに、EPの8分レースに長く参加しているエキスパートにレースの組み立て方、「無理なバトルはせず、
 途中から流して電池を温存するetc」ということを聞きました。これを踏まえ、8分のうち3分までは全開(ミス防止
 のためラインを詰めすぎない)、3〜6分までは燃費走行(全開に入れず、アクセルワークもゆっくり、ラインは丸く)、
 6〜8分は再び全開ということでテストしてみます。結果的にはこれがトータルで最も速かったため、またテスト時間
 がそれ以上取れ無かったため、本番ではこの作戦を採用することにしました。

○8分の実際
 ・予選
 予選中から決勝向けセットで走行し、予選2分での周回毎のラップタイムの落ち込み具合を事前テストの結果と
 比較し、ギヤ比を探りました。
 予選一本目は8Tを使いましたが、2本目で7Tを試し、この結果より決勝では7Tに決めます。
 また、上記作戦をコンパクトカー決勝に臨む麻婆さんにも伝えましたが、ノーマルモーターでは関係なかったみたい
 です。

 どの程度効果があったかわかりませんが少しでも燃費を良くするためヒート間ではモーターを軽く再ブレークインし、
 コミュテーターの汚れを取り除きました。(無負荷、電圧1〜2vくらいで10分ほど)

 ・決勝(レース中の視点で覚えている範囲ですので実際とは違うかもです)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 MMより加速で勝るRM勢に1コーナーでさされないようにスタートのタイミングに集中します。シグナルグリーンで
 全車スタート!
 やはり差が詰まりますがなんとかホールショットを死守。
 すぐにROSさんとあなぐるさんの方ではバトル開始、2台のペースが落ちます。
 この間に上手く差を広げたいところですが、全体の流れが出来ていない序盤のミスは後続に巻き込まれやすく後半
 まで響くので無理にペースアップしないように我慢しつつ自分なりのペースを作ります。
 ・・などと考える間もなくあなぐるさんが2位に。
 そのあなぐるさんのペースは速く、すぐに追いつかれテールトゥノーズに持ち込まれます。
 ここでこちらが無理にペースを上げるとミスを犯す危険性が非常に高く、かなり緊張しましたが・・
 あなぐるさんのメカトラブルに助けられた形であっけなく一人旅に。
 (メカトラブルがなければまったく違った展開は容易に予想できるわけで、運が良かっただけだと思います。)
 その後はバトルらしいバトルをすることなく前述の8分作戦を実行。
 こちらはペースを落としているため毎週少しずつ近づいてくる2位ROSさんの青いマシンにプレッシャーを感じなが
 ら、絶対にミスをしないように走行します。
 このあたりでROSさんの口撃も開始!
 これに応戦しつつしばらくすると、ROSさんが壁にヒットするレベルの大きなミスをしたことが伺えるタイムロス。
 序盤であなぐるさんの真後ろに居なかったということはそれ以前にもタイムロスがあるはずで、こちらがミスさえしな
 ければ後半はパワー差で有利に・・・と気が緩んだところで程なくこちらもミス。
 流石にこの時はROSさんに応えられませんでしたが、ミスして内心穏やかでないところを悟られないようにその後の
 口撃には再び応戦します。あとはミスをしない走りでお互い我慢比べでしたが、先行して余裕がある分こちらが
 優位でした。徐々にミスを増やすROSさんとの差が広がります。
 (逆の立場のレース経験が良くありますが、追いかける方は非常に辛く、ミスしやすい状況です。)

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 レースはこのような形で終了、優勝することが出来ましたが、燃費(電圧低下の程度)に関して言うと、実際には
 プラン通りには行きませんでした。
 6分過ぎて全開走行に戻した終盤あたりでMさんのエンツォに道を譲って頂いたものの、しばらく走っていると
 真後ろを走るMさんエンツォの方が速いことが分かり、譲ってもらった道をお返ししたりしています。
 (モーターの出所が同じ)Mさんよりも電池がもたなかった原因はいろいろと考えられますが、何が大きな要因
 だったかはわかりません。
 (機会があれば、決勝のムービーをアップしていただいているので、ラップタイムの推移の比較を行って作戦に
 意味があったのかどうかを検証してみたいと思っています。)

 まったく関係ない話ですが、決勝後にお話しさせて頂いたあなぐるさんはマシンのセッティングも含めてとても衝撃
 的でした。
 (もともと凄い方だということは存じていましたが改めて…。)
 今回の動画に限らず、今後もその走りに注目されると非常に参考になるのではないかと思います。

○8分の研究
 「今回のレースは決勝8分」との発表があったのがレース直前で、参加者のテスト期間が限られていたために
 アイディアが上手く当たればそれだけでも優位に立てたのではないかと思います。
 今後は十分にテスト期間が取れるためそういった差は少なくなりそうですが、8分のシミュレーションをする場合は
 コースサイズやコーナーのRの大小によっても電圧の落ち込み具合が変わるということで、燃費シミュレーション時
 は注意が必要だそうです (情報提供:zealさん)
 (コースサイズが大きい方・路面グリップが低い方が燃費は良くなるようです)。


2004京商ミニッツカップファイナルのセッティングシート公開!


  (以上で終わります。長々と長文にお付き合い頂きありがとうございました。)









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